fToolsプラグイン

fToolプラグインの目的は,追加のソフトウェアやライブラリ複雑な手順を必要とせず,ベクタデータに関する多くの解析や調査,演算を処理することです. そのために必要な一連の地理空間データの解析や調査機能を提供しています.

現在QGISの新バージョンではfToolsは自動的にインストールされ有効になっています。そしてすべてのプラグインと同じように、プラグインマネージャーを使用して無効や有効にできます( プラグインダイアログ 参照)。有効にすると、fToolsプラグインはQGISに Vector メニューを追加します。分析および研究ツールからジオメトリとジオプロセシングツールに至るまでの機能だけでなく、いくつかの有用なデータ管理ツールを提供します。

解析ツール

アイコン

ツール

目的

matrix

距離マトリックス

2つの点レイヤ間の距離を計測し、a)距離行列、b)線形距離行列、c)距離統計行列といった出力が可能です。また、最近傍点(k)の点群のみに限定して計測することも可能です。

sumLines

線長の合計

ポリゴンベクタレイヤの各ラインについて、線長の合計値を計算することができます。

sumPoints

ポリゴン内の点

ベクタレイヤに含まれる点の数をカウントすることができます。

unique

ユニーク値のリスト

ベクタレイヤフィールド中のユニーク値のリストを抽出することができます。

basicStatistics

基本統計

ベクタレイヤの基本的な統計値(平均値,標準偏差,分散,総数,総計,中央値等)

neighbor

最小近傍分析

ポイントベクタレイヤにおいて,最小近傍分析を行います.

mean

平均座標(群)

ベクタレイヤ全体またはユニークIDをもつ複数の地物について、平均座標あるいは重み付き平均座標の計算を行います。

intersections

ラインの交差

ラインとラインの交差を特定し,ポイントとしてShapefile型式で出力します。道路や軌跡の交差の特定に利用できます.線長が0のラインは無視されます.

Table Ftools 1: fTools解析ツール

調査ツール

アイコン

ツール

目的

randomSelection

ランダム選択

n個の地物またはn%の地物をランダムに選択します.

subSelection

ランダムセットのランダム選択

ユニークなIDを持つサブセットをランダムに選択します

randomPoints

ランダム点群

選択レイヤの中からランダムな点群を発生させます

regularPoints

規則的な点群

選択レイヤの中から,設定した規則的な範囲で点群を発生させ,ポイントのShapefileを出力します.

vectorGrid

ベクタグリッド

ユーザーが設定した領域内に,ポリゴンまたはラインのグリッドを発生させ,Shapefileとして出力します

selectLocation

場所による選択

地物を指定した場所に基づいて選択します.指定した場所は,他のレイヤで新しい選択を行うか,あるいは現在の選択に追加または削除が行えます

layerExtent

レイヤ領域のポリゴン

指定したラスタまたはベクタレイヤの領域から,新たなポリゴンを作成し,Shapefileで出力する

Table Ftools 2: fTools調査ツール

ジオプロセッシングツール

アイコン

ツール

目的

convexHull

凸包

選択したレイヤまたは入力されたIDフィールドに基づいた凸包を作成し,Shapefileとして出力します

buffer

バッファ

バッファ距離またはバッファ距離の入ったフィールドを指定し,入力したベクタにバッファ(群)を発生させ,Shapefileで出力します

intersect

交差

指定したベクタレイヤの交差しているポリゴン,ライン,ポイントを出力し,Shapefileで出力します

union

統合

指定したベクタレイヤの交差しているポリゴン,ライン,ポイントを出力し,Shapefileで出力します

symDifference

対称差分

指定したベクタレイヤの交差していないポリゴン,ライン,ポイントを出力し、Shapefileで出力します

clip

クリップ

レイヤをオーバーレイし,クリップレイヤと重なる部分のみをShapefileとして出力します

difference

差分

レイヤをオーバーレイさせてクリップレイヤと重ならない部分のみをShapefileとして出力します

dissolve

融合

指定フィールドの値に基づいて地物を結合します. 全ての地物から同じ値の指定属性値のものが選ばれて1個の地物に結合され,Shapefileとして出力します

eliminate

微小ポリゴンの除去

最大面積または最大の共通の境界と隣接ポリゴンで選択した機能をマージします。

Table Ftools 3: fTools ジオミトリツール

ジオメトリツール

アイコン

ツール

目的

checkGeometry

ジオメトリの妥当性チェック

交差がないかポリゴンをチェックし、穴を閉じて、ノードの順序を修正します。タブが検証ジオメトリ値を変更してデジタル化し、オプションダイアログ内で使用するエンジンを選択できます。QGISとGEOSかなり異なる振る舞いを持っている:2つのエンジンがあります。トポロジチェッカープラグインを、ルール「は無効なジオメトリあってはならない」を:別のツールは、同様に異なる結果を示しているが存在します。

exportGeometry

ジオミトリカラムの出力/追加

ベクタレイヤのジオメトリ情報に点(X座標、Y座標)、線(長さ) またはポリゴン(面積、周囲の長さ)を追加します

centroids

ポリゴン重心

ポリゴンから重心を計算し出力します

delaunay

ドロネ-三角形分割

指定点ベクタレイヤでドロネー三角形分割を行い,結果を(ポリゴンとして)Shapefileに出力します

 

ボロノイポリゴン

点データからボロノイポリゴンを生成します

simplify

ジオミトリを簡素化する

Douglas-Peuckerアルゴリズムでラインまたはポリゴンを間引いて簡素化します

 

ジオメトリの圧縮

頂点の追加によるラインまたはポリゴンの精密化

multiToSingle

マルチパートをシングルパートへ

マルチパート地物をシングルパート地物に変換します.シンプルポリゴン群とライン群を作成します

singleToMulti

シングルパートをマルチパートへ

複数の地物をユニークIDフィールドで結合し,単一のマルチパート地物に変換します

toLines

ポリゴンをラインに

ポリゴンをラインに変換します.マルチパートポリゴンは複数のシングルパートラインに変換します

toLines

ラインをポリゴンに

ラインをポリゴンに変換します.マルチパートラインは複数のシングルパートポリゴンに変換します

extractNodes

ノードの展開

ラインまたはポリゴンレイヤからポイントとしてノードを出力します

Table Ftools 4: fTools ジオミトリツール

ノート

Simplify geometry ツールは、ラインやポリゴンの重複ノードを削除します.単純化の許容値を0に設定するだけでその操作を行います.

データマネジメントツール

アイコン

ツール

目的

defineProjection

カレント投影法の定義

CRSが定義されていないShapefileの投影法を定義します

joinLocation

属性の結合

属性をベクタに結合し,追加します. ベクタレイヤの属性と他の属性テーブルを結合し,Shapefileとして出力します

splitLayer

ベクタレイヤの分割

ベクタレイヤを指定したフィールドに基づいて複数のShapefileに分割します

mergeShapes

複数のシェープファイルを一つに結合する

指定フォルダ内にある複数のシェープファイルをレイヤタイプに基づいて(点、ライン、ポリゴン)、新しく結合したシェープファイルを作成します。

 

空間インデックスを作成する

OGRがサポートするフォーマット用の空間インデックスを作成します。

Table Ftools 5: fTools データマネジメントツール